理事長ブログ 知られていない脳卒中後遺症(2.痙縮)

 三寒四温との言葉の通り、気温の変化が強い季節になりました。

さて、今回は知られていない脳卒中後遺症として「痙縮」をお伝えしたいと思います。

 

歩行が可能になった人、そして麻痺の手がある程度動くようになった人でも、退院してしばらくたつと、痙縮(つっぱり)の症状が表れてくることがあります。

1. 足が上がりにくくなり、足の裏外側がこすれるようになります。ウオノメやタコができる時もあります。

2. 手は立ち上がったり急いで歩くときに力が入り肘が曲がり、手指がグーのかたちになります。

 

治療法として、ストレッチ、関節を動かすことが第一です。週に数回デイサービスでの動きだけでなく、自分でアキレス腱を伸ばすような動きをする、しかもじわ~っと。

反対側の手で肘を伸ばす、手合わせをすることを習慣にします。

また筋肉をやわらげる飲み薬もあります。

ボツリヌス治療
私は脳卒中の手足に対して認可された時からボツリヌス治療を取り入れています。6年前に日本ボツリヌス治療学会認定施注医になりました。

これまで、比較的軽度の麻痺で歩くときに肘が曲がってしまう方から、強い痙縮があり、介護に支障がある方までおこなって来ました。

この治療の特徴は、注射薬であること、注射された筋肉の緊張が緩むこと、そして時間がたつと元のつっぱりに戻ることです。

そのため、注射のあとほっておくのではなく、ご本人または周りの方が関節を動かすことが必要になります。

一回で良くなった!というよりも、相談しながら、より良い結果が生まれるように目標を決めて行う治療です。まだ治療としても知られていませんが、山形県内でもこの治療に積極的な医師が増えています。

 

退院した後、体が動かしにくくなると、患者さんやご家族は、リハビリが足りないと感じがちで自分を責めることがあります。ところが痙縮は1~1.5年くらいから目立つこともあるのです。どうぞ、ご自分を責めずに、かかりつけ医師に治療を相談してみてください。